Stories

体験談

アシスタントナース体験談:AKIKO

目次

日本で頑張った努力が実る日が来る。

──遠回りしてしまったアシスタントナースへの道

日本の大学病院で先輩方と

オーストラリアでアシスタントナースとして働き始めてもうすぐ三年目になります。日本では消化器外科の病棟で四年間働きました。「いつかは海外留学したいな」という思いを抱えていましたが、ある程度一人前になってからじゃないと日本に帰ってきたとき就職が難しいかもしれないと思ってリーダー業務まで努めて退職。2015年、ワーキングホリデービザでオーストラリアに来ました。

私が来た当初はアシスタントナースという言葉がそれほど有名ではなく存在も知らず、ファームに行ってセカンドビザも取り、ただただ楽しんだ2年間でした。日本食レストランで働いては休みの日にお友達と遊ぶ日々。ワーキングホリデーは本当に夢のビザです。

ゴールドコースト・サーファーズパラダイスにて

いよいよワーキングホリデーのビザがなくなるという時、まだ帰りたくなかった私は学生ビザを申請することを選びました。どうせ学ぶなら興味のあるものにしたい、と選んだのがCertificate Ⅲ in individual supportのコースでした。

ついていくのに必死だった授業

結論から言うと私はそのコースを中退しました。初めての専門学校、クラスメイトの日本人は私だけ、英語力が乏しかった私は授業にもついていけず、先生にも強めに当たられ、実習先でも冷たくあしらわれ、ストレスを抱え込みすぎたのか体を壊し一時帰国しました。弱かっただけと言えばそれまでなのですが、当時の私には結構な衝撃でした。もう嫌だ、オーストラリアなんて嫌いだ、と思っていたのを覚えています。もったいないですよね、当時もかなり言われました。あと三週間くらい実習行ったら卒業だったのに。でも私には相談できる相手も、アシスタントナースを勉強している人も周りにはいなかったのです。

家族にも友達にも「もう十分がんばったんじゃない?」って言われましたけどしばらく日本で過ごしリフレッシュをした私はリベンジのためにもう一度渡豪。コースは変わってしまいましたがビジネスのコースを専攻して卒業。その後ご縁があってパートナービザ申請に至りました。

ビザがとりあえず安定すると、また「やっぱりアシスタントナースがやりたいかも」という気持ちがわいてきて無事2023年にCertificate Ⅲ in Health Services Assistanceを卒業。病院AINとして働いています。

二度目の実習

Certificate Ⅲ in Health Services Assistanceの実習はシドニーの私立病院で行いました。前回途中まで行っていた実習には全くいい思い出がなくて、「またいじめられるのかな」と手に汗を握りながら向かいました。

病院実習はモーニングシフトだと患者さんを起こすところから始まり、清潔ケア、食事介助、検査出し、入院/退院対応、バイタルサインの測定、血糖測定など多岐にわたります。RNの指示に従いながらケアを実施し、交代でモーニングティーという15分の休憩と25分のランチ休憩を回します。

実習中に患者さんによくいわれたのが

「日本っていい国だよね!去年行ったよ!」

「みんな丁寧で礼儀正しいよね」

「日本のアニメが好き!」

実習は2週間でしたけどそんなプラスな言葉をシャワーのように浴び続けました。スタッフからも丁寧でいいね、すばらしいと評価をいただきました。みんな、私たちが当たり前と思ってやってきた・日本で教わったケアというものは「丁寧」というのです。

実習評価

実習先の患者さんがくれた、大切な言葉。

実習は二週間だけでしたが、清潔ケアをしている間に患者さんとお話しするので仲良くなれます。
よくお話ししていた患者さんに

「こっちでも看護師なりなよー。私あなたみたいな人にケアしてほしいし、あなたみたいな人に母親を任せたい」

と最終日に言われました。

お世辞だったとしても、途中でコースを諦めてしまった私には向いてないのでは?と悩んでいた私の背中を十分に押してくれる一言でした。そうです、私は単純なのです。

病院での仕事はハード。でも、やりがいがある。

アシスタントナースは決して楽な仕事ではありません。

オーストラリアでは患者さんを持ち上げることはないですが、それでも歩き回るし、しゃがむし、勤務は変則的だし、疲れます。時にはドクターやナースに理不尽に怒鳴られることもあります。患者や家族に責められることもあります。特に日本人は雰囲気が柔らかく見えるみたいでよく当たられることが多いです。繊細な分だけ大変な思いをすることもあると思います。

それでも、私たちはそうやって試行錯誤でコミュニケーションをとっていくしかないと思っています。オーストラリアは多国籍国家なので言葉も違えば文化も違う。違うと思ったら誰かが声をあげるし、勘違いだったら謝る。自分の意見を言う訓練になります。

勤務中、近くのわんこが遊びに来た

この仕事が教えてくれたこと。

先ほど私たちが当たり前と思ってやってきた・日本で教わったケアというものは「丁寧」と言われるという話をしました。私は実習先の病院にそのまま就職したのですが、年が近いのもあって教育係のRNと仲良くなりました。その方に言われた忘れられない言葉があります。

「You guys have an incredible work ethic, and when combined with Australia’s great work-life balance, you always manage to give your best.」

オーストラリアのようなワークライフバランスだったら無理せずやりたい看護ができるのかもしれない。

そう思いました。

それと同時に自分の常識は世界では常識じゃないむしろ非常識なときだってあります。自分の狭い価値観を広げるチャンスかもしれないとも思いました。

これからこの仕事を目指す方へ。

海外で医療の現場で働くということは決して楽なことではありません。

アシスタントナースという職種に直接的な看護責任というものはないけれど、患者さん/利用者さんの一番近くに居て、全身を観察できて、声を聴ける役割があります。得た気づきによる報告で看護ケアが良い方向に変わるかもしれません。

また、最低限の英語力は絶対必要です。なぜなら私たちの仕事の大半がコミュニケーションだからです。就職してからだってコミュニケーションエラーによって勘違いをしてその結果叱られたことだって何度もあります。

あなたのケアを認めてくれる人が必ずいます。見てくれている人は必ずいます。私はそれで日本で働いていた時の自分を認めてあげることができました。日本の方はどうしたらよくなるかなって考えたり、傾聴する姿勢に長けていると私は思っています。

慣れない海外で知らない文化で最初は戸惑うことも多いと思います。どうしてもマイノリティなので悔しい思いをすることもあります。でも、海外に出てみるって自分自身を客観的に見ることができるチャンスだと思います。悩んだ時の仲間の存在はとても大きいです。みなさんにとっての支えになれる誰かが見つかるように、困ったら来れる場所になれるように「看護シゴト」があります。私は大分遠回りをしてしまったけれど、ワーキングホリデーでアシスタントナースの資格を取った方が素敵な経験を職場で得られますように。看護師の書き換えを目指す方が同志を見つけられますように。新しいキャリアを見つけるヒントになりますように。勇気ある一歩を出す皆さんを応援しています。

看護シゴト AKIKO

コメント

コメントする

Join us

メンバー登録について

Sign up

新規メンバー登録(無料)

メンバー登録で全記事の閲覧・コメントができます。また、最新の就職・イベント情報などもお届けする予定です。

*必須項目
Login

メンバーログイン

アカウントをお持ちの方はこちら。

   
目次