オーストラリア在留届は3か月以上滞在で提出義務があります。ワーホリ・学生ビザ・永住者も対象です。出さないとどうなる?転出届との違いは?ORRネットでの提出方法や帰国時の手続きまでわかりやすく解説します。
オーストラリア在留届は提出義務がある?【結論:3か月以上で必要】
オーストラリアへ留学やワーキングホリデー、看護留学などで長期滞在する場合、「在留届は出すべき?」「義務なの?」と疑問に思う方は非常に多いです。結論からお伝えすると、3か月以上オーストラリアに滞在する予定がある場合、在留届の提出は法律上の義務です。
これは努力義務ではなく、日本の法律に基づいた制度です。ワーホリ、学生ビザ、永住者など滞在形態にかかわらず対象になります。まずは制度の根拠と、どのビザが対象になるのかを整理していきましょう。
在留届は法律に基づく制度
在留届は「旅券法」に基づき、海外に3か月以上滞在する日本人に提出が義務付けられている制度です。
目的は、日本政府(大使館・総領事館)が海外在住の日本人の所在を把握し、以下のような緊急時に支援を行うためです。
・大規模災害発生時の安否確認
・テロや事件発生時の安全情報提供
・感染症流行時の注意喚起
・政情不安時の退避支援
つまり在留届は、「海外に住む日本人の安全を守るための登録制度」です。ビザの種類や職業は関係なく、滞在期間が基準になります。
3か月未満の滞在は対象外?
原則として、滞在予定が3か月未満であれば在留届の提出義務はありません。
たとえば:
・短期観光
・2か月間の語学研修
・短期出張
このようなケースは対象外です。
ただし、当初は2か月の予定でも延長して3か月を超える可能性がある場合は、提出しておくことが推奨されます。予定変更は珍しくありません。特にワーホリや留学では滞在延長はよくあるため、迷った場合は提出しておく方が安全です。
ワーキングホリデーは提出対象?
はい、ワーキングホリデービザ(通常1年間滞在)で渡航する場合は提出義務があります。
ワーホリは就労を含む長期滞在ビザであり、3か月を超える滞在が前提です。そのため、在留届は必須です。
「働きながら移動するから住所が不安定」という方もいますが、最初の滞在先が決まれば提出できます。後から変更も可能です。
学生ビザ(語学・大学・看護留学)は必要?
学生ビザで3か月以上滞在する場合も、在留届は提出義務があります。
対象となる例:
・語学学校(ELICOS)
・専門学校(TAFE)
・大学
・大学院
・看護留学(AIN・HSAコースなど)
看護留学の場合、実習先が変わることもありますが、滞在期間が3か月を超える時点で提出対象になります。
「語学学校だけだから大丈夫」ということはありません。滞在期間が基準です。
永住権取得者・家族帯同の場合
オーストラリア永住権(PR)を取得している方も、日本国籍であれば在留届の提出対象です。
また、以下のケースも対象になります。
・配偶者ビザで滞在
・家族帯同での長期滞在
・子どもの留学に付き添う保護者
国籍が日本である限り、3か月以上滞在する場合は提出義務があります。
観光ビザ・短期滞在はどうなる?
観光ビザでの短期旅行や、3か月未満の滞在は提出義務の対象外です。
ただし、観光ビザを延長して結果的に3か月を超える場合は提出が必要になります。
判断基準は「ビザの種類」ではなく「滞在予定期間」です。この点を誤解している方が多いため注意が必要です。
在留届を出さないとどうなる?罰則と実際のリスク
「出さなくても問題ないのでは?」「罰金はあるの?」と考える方も少なくありません。確かに、在留届を提出しなかったからといって、すぐに罰金が科されるわけではありません。しかし、本当に重要なのは“罰則”ではなく“リスク”です。
オーストラリアは自然災害(山火事・洪水)や大規模事件が発生する国でもあります。特に長期滞在者にとって、在留届は万が一の備えになります。また、デモの情報や感染症の発生の情報なども届きます。ここでは実際に起こり得る不利益を具体的に解説します。
罰則はあるのか
在留届は法律上の義務ですが、提出しなかった場合に即罰金や刑罰が科されるケースは一般的ではありません。
ただし、法律上は義務とされているため、「提出しなくてもよい制度」ではありません。
実際の問題は罰則よりも、緊急時に日本政府の支援対象として把握されない可能性があることです。
災害・事件時の安否確認が届かないリスク
在留届を提出していると、在オーストラリア日本大使館や総領事館から緊急メール(領事メール)が届きます。
例:
・大規模山火事の発生
・洪水やサイクロン
・テロ・事件
・感染症流行
在留届が未提出の場合、これらの情報が届かない可能性があります。
さらに、大規模災害時には日本政府が安否確認を行うことがありますが、在留届がないと確認対象にならない場合があります。
パスポート紛失時の対応への影響
オーストラリアでパスポートを紛失した場合、日本大使館・総領事館で再発行手続きを行います。
在留届が提出されていると:
・本人確認がスムーズ
・住所確認が容易
・連絡が迅速
未提出の場合でも手続きは可能ですが、確認に時間がかかることがあります。特に地方都市や実習中の看護留学生にとっては、迅速な対応が重要です。
ビザや日本の税金への直接的な影響はある?
在留届を提出しなかったからといって、
・オーストラリアのビザが取り消される
・日本の税金が増える
といった直接的な影響はありません。
ただし、ここで注意すべきなのは、在留届と転出届は別の制度であることです。
在留届は海外在住者の登録制度
転出届は日本の住民票手続き
税金や国民健康保険に関わるのは転出届です。
この2つを混同している方が非常に多いため、次のセクションで詳しく解説します。
オーストラリア在留届の出し方【ORRネットでオンライン提出】
在留届は現在、原則としてオンラインで提出できます。わざわざ大使館へ出向く必要はありません。オーストラリアへワーホリや看護留学で渡航する方でも、日本から手続き可能です。
提出方法を正しく理解しておけば、5〜10分程度で完了します。ここでは具体的な流れと注意点を解説します。
ORRネット(オンライン在留届)とは
在留届は、外務省が提供している「ORRネット(オンライン在留届)」というシステムから提出します。
外務省オンライン在留届
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/index.html
正式名称は「在留届電子届出システム」です。
このシステムを使うことで:
・自宅からオンライン提出可能
・住所変更もオンラインで対応可能
・帰国時の届出もオンラインで可能
オーストラリアに到着後、住所が確定した段階で登録するのが一般的です。
提出に必要な情報・準備物
在留届提出時に必要な主な情報は以下です。
・氏名(パスポート表記)
・生年月日
・旅券番号
・オーストラリアでの住所
・電話番号
・メールアドレス
・緊急連絡先(日本の家族など)
特別な書類のアップロードは通常不要です。
看護留学の場合、シェアハウスや学生寮の住所でも問題ありません。正式な賃貸契約である必要はありません。
住所が未定でも提出できる?
原則として、滞在先住所が確定してから提出します。
ただし、最初の滞在先(例:Airbnb、学生寮、ホームステイなど)が決まっていれば、その住所で登録可能です。
後日引っ越した場合は変更届を提出すれば問題ありません。
ワーホリの方で都市を移動する予定がある場合も、最初の住所で提出し、移動後に更新する形になります。
引っ越し・学校変更時の変更届
オーストラリアでは都市間移動が多くあります。特に看護留学では、
・実習先変更
・学校変更
・州をまたぐ移動
といったケースもあります。
その場合は、ORRネット上で「変更届」を提出します。新規提出ではなく、情報更新という形になります。
更新は義務ですので、住所が変わったら速やかに修正しましょう。
帰国時の「帰国届」の出し方
日本へ帰国する際は、「帰国届」をオンラインで提出します。
これは、
・完全帰国
・ワーホリ終了
・留学修了
いずれの場合も対象です。
再渡航予定がある場合でも、一度帰国する場合は帰国届を提出します。
手続きはORRネットのマイページから数分で完了します。
ワーホリ・留学・看護留学別|在留届は必要?
オーストラリアに渡航する目的は人それぞれです。ワーキングホリデー、語学留学、大学進学、看護留学、永住など、滞在形態によって「自分は在留届を出すべきなのか?」と迷う方も多いでしょう。
ここでは、代表的なケース別に、在留届が必要かどうかを具体的に解説します。
ワーホリ1年滞在の場合
ワーキングホリデービザ(通常1年間有効)で渡航する場合、原則として滞在は3か月を超えるため、在留届の提出義務があります。
「仕事を探しながら移動するから住所が安定しない」「最初は短期間の予定」といった場合でも、滞在予定が3か月を超える見込みがあるなら提出対象です。
特にワーホリでは、農場や地方都市で働くケースもあります。都市部と比べて日本人コミュニティが少ない地域では、万が一の際に大使館の連絡が届くことは重要です。
語学学校のみ通う場合
語学学校(ELICOS)に通う場合でも、コース期間が3か月以上であれば在留届は必要です。
例:
・12週間コース(約3か月)
・半年間の語学留学
・大学進学前の英語準備コース
特に「語学学校だけだから不要」と誤解している方が多いですが、ビザの種類ではなく滞在期間が基準です。
看護留学(AIN・HSA・実習中)のケース
看護留学でオーストラリアに滞在する場合も、3か月を超えるなら提出義務があります。
対象となる例:
・AIN(Assistant in Nursing)コース
・HSA(Health Services Assistance)コース
・TAFEや専門学校での医療コース
・実習を含む長期滞在
看護留学では、実習先が変更になることや州をまたぐ移動があることもあります。その都度、住所変更の手続きを行えば問題ありません。
医療現場で働く可能性がある以上、緊急情報の受信体制を整えておくことは特に重要です。
1年未満のコース修了予定者
「コースは5か月だけ」「半年間で帰国予定」という場合も、3か月を超えるなら提出対象です。
1年未満かどうかは関係ありません。あくまで基準は3か月です。
短期だと思っていた留学が延長されるケースも少なくありません。その場合も、早めに提出しておくことで安心につながります。
永住前提で滞在する場合
オーストラリア永住権を取得している、あるいは永住前提で長期滞在している場合も、日本国籍である限り在留届の提出対象です。
永住者であっても、在外日本人として登録する必要があります。
将来的に二重国籍問題や国籍選択の課題があるケースもありますが、日本国籍を保持している間は在留届の提出義務があります。
在留届と転出届の違い【混同しやすいポイントを整理】
「在留届を出せば住民票は自動的に抜けるの?」「転出届を出したら在留届は不要?」——この2つを混同している方は非常に多いです。
しかし、在留届と転出届はまったく別の制度です。目的も提出先も異なります。ここを正しく理解していないと、税金や保険で思わぬトラブルになることがあります。
在留届=大使館への登録
在留届は、海外に3か月以上滞在する日本人が、現地の日本大使館・総領事館に提出する登録制度です。
目的は:
・海外在住日本人の所在把握
・災害・事件時の安否確認
・緊急情報の配信
つまり、安全確保のための制度です。
税金や住民票の処理とは直接関係ありません。
転出届=日本の住民票手続き
転出届は、日本の市区町村役場に提出する住民票の手続きです。
海外に1年以上滞在予定の場合は、通常「海外転出届」を提出し、住民票を抜きます。
これにより:
・住民税の課税対象から外れる
・国民健康保険の資格が喪失する
といった扱いになります。
つまり、税金や保険に影響するのは転出届です。
住民税・国民健康保険との関係
よくある誤解として、
「在留届を出せば住民税は払わなくていい」
というものがあります。
これは誤りです。
住民税や国民健康保険の扱いを決めるのは、転出届です。
在留届は税務とは無関係です。
看護留学やワーホリで1年以上滞在する場合は、事前に市区町村で転出届を提出するかどうか検討する必要があります。
片方だけ提出するのは問題?
在留届だけ出して転出届を出さない、あるいはその逆というケースもあります。
どちらも法的には別制度なので、両方が自動連動することはありません。
安全確保のために在留届を提出し、税務・保険の整理のために転出届を出す、というのが一般的な流れです。
特に長期の看護留学や永住予定者は、両方を正しく理解して手続きを進めることが重要です。
在留届を提出するメリットとは?
「義務だから仕方なく出すもの」と思われがちな在留届ですが、実は長期滞在者にとって大きなメリットがあります。
特にオーストラリアのように広大で州ごとに状況が異なる国では、最新の安全情報を受け取れることは非常に重要です。
ワーホリや看護留学で地方都市に滞在する方こそ、在留届の意義を理解しておくべきです。
領事メールによる緊急情報配信
在留届を提出すると、在オーストラリア日本大使館・総領事館から「領事メール」が配信されます。
内容の例:
・山火事や洪水の発生情報
・治安悪化地域の注意喚起
・テロや事件の速報
・感染症関連情報
特にオーストラリアでは、山火事や洪水など自然災害が発生することがあります。地域限定の情報もあるため、自分の滞在地域に合った情報を受け取れるのは大きなメリットです。
大規模災害時の日本政府による安否確認
大規模災害や重大事件が発生した場合、日本政府が在留日本人の安否確認を行うことがあります。
在留届が提出されていると:
・登録住所をもとに確認対象になる
・家族への連絡が迅速になる
・必要に応じて支援情報が届く
提出していない場合、確認対象から漏れる可能性があります。
特に看護留学生や実習生は医療機関勤務中に災害に遭遇する可能性もあるため、登録は重要です。
パスポート紛失時の迅速対応
海外でのパスポート紛失は珍しくありません。
在留届を提出していると:
・本人確認がスムーズ
・住所確認が容易
・再発行手続きが迅速
未提出でも手続きは可能ですが、情報確認に時間がかかる場合があります。
都市移動が多いワーホリや看護留学では、迅速対応できる体制を整えておくことが安心につながります。
日本人コミュニティ情報の取得
大使館や総領事館から、以下のような情報が届くこともあります。
・日本関連イベント
・安全対策セミナー
・在外選挙関連情報
特に長期滞在者にとって、現地の日本人ネットワーク情報は役立つ場合があります。
単なる「義務」ではなく、安心のための仕組みと考えると理解しやすいでしょう。
帰国時の手続きはどうする?
オーストラリアでのワーホリや看護留学、長期滞在を終えて日本へ帰国する際にも、在留届に関する手続きが必要です。
「帰国したら自動的に無効になるのでは?」と思われがちですが、帰国時にはオンラインで“帰国届”を提出する必要があります。
ここでは、帰国パターン別に注意点を整理します。
一時帰国の場合の扱い
例えば、
・ワーホリ中に一時帰国する
・留学中に休暇で日本へ戻る
このような「一時帰国」の場合、オーストラリアでの生活拠点が継続しているなら、通常は帰国届を出す必要はありません。
あくまで在留の実態がオーストラリアにあるかどうかが基準です。
ただし、長期間日本に滞在する場合は状況に応じて見直しが必要です。
永住帰国の場合の手続き
ワーホリ終了、留学修了、完全帰国の場合は、ORRネットから「帰国届」を提出します。
手続きは簡単で:
・ログイン
・帰国日を入力
・送信
数分で完了します。
これを行うことで、在留登録が終了します。
再渡航予定がある場合
「一度帰国するが、数か月後に再びオーストラリアへ渡航予定」というケースもあります。
その場合でも、一度帰国するなら帰国届を提出します。
再渡航時には、改めて在留届を提出します。
在留届は“滞在ごと”の登録制度です。自動更新ではありません。
よくある質問
ここでは、「オーストラリア 在留届」で検索する方から特に多い質問に、簡潔かつ具体的に回答します。ワーホリや看護留学を予定している方も、ぜひ確認してください。
オーストラリアの在留届の出し方は?
外務省の「ORRネット(オンライン在留届)」からオンラインで提出します。
滞在先住所が決まったら、パスポート情報や現地住所、連絡先などを入力するだけで完了します。原則として大使館へ直接行く必要はありません。
在留届を提出しないとどうなる?
罰金が科されるケースは一般的ではありませんが、災害や事件発生時の安否確認や緊急連絡の対象から外れる可能性があります。
パスポート紛失時の対応にも時間がかかる場合があります。安全確保の観点から提出が推奨されます。
在留届は出すべきですか?
3か月以上オーストラリアに滞在する予定がある場合は法律上の義務です。
ワーホリ、学生ビザ、看護留学、永住者も対象になります。
在留届はいつまでに出さないといけない?
原則として、滞在が3か月を超える見込みになった時点で速やかに提出します。
通常は現地到着後、住所が確定してから早めに登録します。
ワーホリでも在留届は必須ですか?
はい。ワーキングホリデービザは通常1年間の滞在となるため、3か月を超えます。提出義務があります。
在留届と転出届は両方必要ですか?
制度が異なるため、両方必要になるケースが多いです。
在留届は大使館への登録、転出届は日本の住民票手続きです。税金や国民健康保険に関係するのは転出届です。
住所が決まっていなくても提出できますか?
原則は住所確定後の提出です。
最初の滞在先(ホームステイ、学生寮、シェアハウスなど)で登録し、引っ越し後に変更届を出せば問題ありません。


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