ワーキングホリデーでアシスタントナースを目指す看護師から寄せられる質問の中でも、
特に多いものをまとめて回答します。
Q.看護師がワーキングホリデーで滞在できるのは何年目から?
看護師だから特別な制限があるわけではなく、
基本的には ワーキングホリデービザの年齢条件(18〜30歳/国によっては35歳) を満たせば誰でも滞在できます。
日本国籍の場合:
- 申請時点で18〜30歳(31歳になる前) → 申請可能
- 到着後は 最長1年滞在
- 条件を満たせば2年目・3年目の延長も可能(オーストラリア)
オーストラリアの場合はワーキングホリデー1年目の時に88日間指定の仕事に就けば2年目のビザを、2年目の時に半年間指定の仕事に就けば三年目のビザを申請することができます。
外務省 ワーキングホリデー制度
https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/visa/working_h.html
Australian Government Department of Home Affairs Working Holiday visa
https://immi.homeaffairs.gov.au/visas/getting-a-visa/visa-listing/work-holiday-417
看護師の経歴は年齢制限や申請条件には影響しません。
Q.ワーキングホリデーをやめたほうがいいと言われる理由は?
ワーキングホリデーに否定的な意見がある理由は以下が考えられます。
キャリアブランクが心配されるから
日本の病院によっては、1年離れることにマイナス評価をする場合があります。
人によっては休職して元の病院に戻る方もいますが、海外へ行く前に完全に職場を離れる方もいます。
その場合日本に帰国したときに場合によっては中途採用になるので再就職を心配されることが多いです。
今では看護師専用の転職サイトも、国のサポートも手厚くなっています。また、海外に行くことで新しい目標を見つけたり、価値観の広がりからセカンドキャリアへ向かう方も増えています。
英語が伸びないまま帰国するケースがある
海外で何をしたいかという目的が曖昧なままワーキングホリデーに行くと意外と一年間はあっという間です。
お友達と楽しく遊んで働いて、、、の日々を繰り返しているとあっと今に365日経ってしまいます。
都市部だとワーキングホリデーメーカー(ワーキングホリデーで来ている人)も多いので、よくあるのが気づいたら日本人ばかりと遊んで全然英語使わなかったというパターンです。意識して英語環境に身を置かないと使う言語は日本語だけになってしまいます。
看護師として働けないと思われている
「日本の正看護師免許では海外で正看護師として働けない=行く価値がない」と誤解されがちです。
しかし実際は、
アシスタントナースや介護職で働くことで医療の現場に身を置くことができるのでこれが本当に自分が進みたい道なのかというイメージがつきやすくなります。日本での正看護師免許はそのまま海外では使えませんが、大学に編入したり、資格を書き換えたりなどの方法を取ることで資格を活かすことができます。
実際にどういうことをしているのか、雰囲気を知ることが確実にできるため、アシスタントナースの道をはさむことは非常にプラスになると言えます。
Q.ワーホリに行ける年齢の上限は?
国によって異なります。
| 国 | 年齢上限 |
|---|---|
| オーストラリア | 18〜30歳(日本人は現状30歳まで) |
| カナダ | 18〜30歳 |
| ニュージーランド | 18〜30歳 |
| イギリス(YMS) | 18〜30歳 → 一部条件で35歳まで拡大中 |
30歳を迎える年の前日までに申請しておけば、渡航時に31になっていても問題ありません。
最新情報はこちらから
外務省 ワーキングホリデー制度
https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/visa/working_h.html
Australian Government Department of Home Affairs Working Holiday visa
https://immi.homeaffairs.gov.au/visas/getting-a-visa/visa-listing/work-holiday-417
アシスタントナースは無資格でも働けるの?
無資格でも日本で医療経験がある方は雇用されているケースもあるようですが、基本的には現地での資格が必要になります。
資格が必要なケース
- 大手介護施設(Individual Support推奨)
- 病院のアシスタントナース(Health services assistance推奨)
資格がない場合は、
アシスタントナースの資格を取得 → カジュアル雇用 → パートタイム雇用
というステップを踏んで経験を積んでいく方が多いです。
Q.英語力が低くても介護職で働ける?
アシスタントナースのコースの入学に必要な英語力はワーキングホリデーの方向けのコースの場合IELTS4.5相当、学生ビザのコースの場合IELTS5.5相当が条件となっています。
IELTS4.5は分かりやすく言えば英語での授業の内容が理解できて、日常生活に困らない程度かなと思っています。
IELTS band score in detail
https://ieltsjp.com/japan/about/about-ielts/ielts-band-scores
https://ielts.com.au/australia/results/ielts-band-scores
▼ 英語力が低い場合/自信がない場合
- アシスタントナースのコースの多くは英語のクラスを併設しているところもあります。
- 英語環境の空間へ身を置いて英語で自分の考えを表現できるようにしよう。
- 最低限あれば働きながらでも医療英語・現場英語を覚えられます。
- インターネット上にも英語の学習ができるサイト・アプリはたくさんあります。
▼ 求められる最低限の英語
- 基本的な挨拶
- 自己紹介
- 簡単な日常会話
- ケアの指示(立ってください、座ってください、右を向いてくださいなど)
- 安全確認のフレーズ
- 状況報告(看護師に報告するときにいかに短く分かりやすく表現することが大事です)
英語が完璧である必要はまったくありません。ですが英語が最低限話せることでチャンスは広がっていきます。
そして
「誠実さ」「丁寧なケア」「日本の看護スキル」が最も評価されます。
ワーホリ後そのまま海外で看護師になれる?
大学に進学・編入する方法と日本の資格をオーストラリアのものに書き換える方法があります。
▼ オーストラリアの場合
- 以前のBridging Programは廃止
- 現在は大学看護コース(Bachelor of Nursing など)への進学が一般的
- コンバージョンコースといって大学に編入することにより正看護師の資格を取れるシステムもあります
- 2〜3年学習 → AHPRA登録 → RNとして就職可能
- 日本で4年制の大学を卒業してNCLEXという筆記テスト、OSCEとよばれる実技テストをパスした場合日本での正看護師の資格を書き換えできるOBAというシステムもあります。
参考サイト AHPRA


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